製品の選び方

猛暑対策に役立つ防災グッズ11選!千葉大停電から学ぶ熱中症の予防方法と対策グッズ

夏場の猛暑日に別の災害に遭う危険性

2018年の台風15号によって引き起こされた千葉県大停電では、停電期間が最長で2週間近く、しかも猛暑も続いたために熱中症に陥る方が続出し死者も発生しました

総務省消防庁がまとめた『総務省消防庁の2019 年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況』によれば、千葉県では台風15号の被害に遭った2018年度分が多く、熱中症で救急搬送された数は前年と比較しても2倍を超えました。

千葉県の台風15号では台風による強風被害だけでなく、断水、停電、猛暑といった震災なみに生活の不自由さを強いられる事になり、複合的な災害に対する備えについて再認識させられる一件だと思います。

夏場の複合的な災害に遭っても、長期間にわたって猛暑対策・熱中症対策ができるように備えておきましょう。

猛暑対策に効果的な防災グッズ11選

災害時は停電や断水を踏まえて、猛暑対策になる防災グッズ単体でも継続的に利用しやすい製品をピックアップしました。猛暑対策としては各フェーズに合う製品を活用していくためにも下記のようなポイントを押さえて

  • 日射熱による暑さを遮って、温度の上昇を防ぐ
  • 暑い環境下での体温上昇を防ぐ
  • 体温上昇してしまった身体を効果的に冷やす
  • 熱中症になりつつある身体を早急に回復させる

また、自宅にとどまる事だけが猛暑対策ではありません。涼しい避難所が開設されたらそちらで過ごしたほうが良いケースもあるでしょうし、費用をかけても設備が復旧するまで被災地から離れて、被害を受けていないホテルなどの宿泊施設で過ごしたほうが家族にとっても安全である場面もあるでしょう。

脱水症状に経口補水液オーエスワン(OS-1)

オーエスワンは軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給する飲料です。

「お茶やミネラルウォーターを飲んでいれば平気じゃない?」と思われるかもしれませんが、水分だけだと身体に備わっている体液濃度調整の働きで『自発的脱水症(→大塚製薬株式会社「効率的な水分補給」の解説ページ)』を引き起こしてしまいます。

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OS-1
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大塚製薬のオーエスワンを平時に飲むと「なんか甘辛い?」程度の印象ですが、炎天下で動いた後や高熱で寝込むような状態に飲むと、大げさでもなく「身体にしみわたる」のような感覚すらあります(それが脱水状態なんだよ…という事なんでしょうけども)。

放熱効果を高めてくれるタオルケット

一般的な寝具の素材よりも熱伝導率を高めて放熱性能を持つタオルケット。熱が伝わる速度が早ければ、内部にこもるような熱気を逃しやすくなります。

ただし、室温自体が高すぎたり、扇風機などの通風がないためにタオルケット表面の熱を移動させられない場合は放熱効果が低下します。ページ下部でも紹介していますが、停電時でクーラーが使えない時の室温上昇を抑えるには、断熱効果が低い事が多い窓からの日射熱を食い止める必要があります。

水だけでひんやり感が持続する冷却タオル

タオル全体が湿る程度に濡らす→10秒くらい振り回す→首にかける、これで首元がしばらくひんやりします。1,000円で数本入っているような製品でも意外と侮れない性能です。振り回す時間を長めにすると冷感が少し強まります。

こういった製品を買うまでは「冷たくなってもどうせすぐ熱くなるんじゃ?」とか思ったのですが、通勤路(徒歩)や屋内でも使ってみた結果、暑さを和らげてくれる感触が1時間くらいは続いていました。必要なのは水だけですから、水で湿らせて振れば冷感が復活します。

湿らせた後の収納場所についてはジップロックに入れておけば服やカバンを濡らす事なく保管できます。欠点としては使い慣れるまでは首元が濡れがちになったり、タオルを首から長時間ぶら下げていると水分が重力で下へと移動してしまいますので、絞り直すなりして調整する必要があります。

普段使いに強い。保冷剤入りの冷却ベルト

保冷剤が尽きてしまうと冷却効果がなくなってしまうので、保冷剤の効果が続く短時間の作業に効果を発揮します。メーカーは氷枕のアイスノンで有名な白元アース株式会社。

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アイスノン
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水で濡らして振り回す冷却タオルとは違ってコンパクトで、湿り気が移動することもありません。屋内作業で冷蔵庫が使えて保冷剤のスペアを用意できたり、再冷却ができる場合にも使いやすい猛暑対策グッズになりますね。

応急処置や冷却水の確保に瞬間冷却材

猛暑で暑さが尋常じゃないレベルに達して「ひんやり」くらいでは追いつかず、水すらも手元にないという場合に短時間ながらも化学反応で氷みたいな冷たさを生み出す製品です。

扶桑化学株式会社の『ひえっぺ』は1袋120~150円程度。ドラッグストアやコンビニ、100円ショップなどで販売されていたりしますが、猛暑になると入手困難&高騰する場合があるので1ケースほど備蓄しておくと良いでしょう。

砂漠で氷をもっていくようなものなので冷却時間は短いのですが、保冷効果のあるバッグやと前述の冷却タオルなどと組み合わせて冷気をロスしないよう最大限活用しましょう。炎天下で使用しても高い気温に冷気がもっていかれてしまい、せっかくの氷がもったいないです。

断水に備えて夏場は多めに備蓄したい飲料水

防災面では飲料水の備蓄は基本的なアイテムではありますが、特に夏場は何もしなくても発汗などで身体の水分がどんどん飛んでいきます。収納スペースに余裕がなければ、夏場を乗り切ったら順次消費しても良いでしょう。

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冷蔵庫の空きスペースに余裕があれば水道水を冷蔵庫に多めに保存しておくのも効果的です。参考値までに東京都水道局の『水道水をくみ置く際の留意事項について 〜第36報〜(→東京都水道局のページ)』では冷蔵庫で10日間ほど持つとされています。

また、有効塩素濃度が消失してしまった後でも一定の品質を維持できた磐田市の「水道水の保存」検証実験もありましたので私たちが思っている以上に品質は確保できるのではないかと考えています(※行政側としてはあくまで有効塩素濃度などが安全基準になると思いますので)。

汗をよくかく方は携行したい塩分補給キャンディ

前述の『自発的脱水症』を防ぐためにポケットやカバンへ入れておきましょう。屋外活動や現場作業をされる方は発汗量も増えがちですので、飲料水のお供に塩分補給キャンディが重宝されます。

食品メーカー各社から色々出ており、成分も糖分と塩分のシンプルなものなので味の好みで選べば良いと思いますが、品質維持や携行しやすから個別包装されているものが扱いやすいと思います。

バッテリー内蔵USB扇風機で外出先の熱中症対策

カラビナで吊るして持ち運ぶ専用なのかなと思いましたが、ちゃんとスタンドも付属していて机に立てかける事も可能になっていました。

USB扇風機を探すと山ほど出てきますが、製品本体の仕上げ具合やファンの形状など細かなところまで丁寧な作りが感じられるリズム時計工業の携帯扇風機が他社と比較してみて品質が高そうです。

国内の製品仕様として首からぶら下げて使うタイプが殆ど見られないのは、木の枝やドアノブなどに紐が引っかかって首が締まってしまう事故リスクを考えての事だろうと思われます(一定の力が加わると紐が自動的にゆるむ・外れるストラップも一応あります)。

停電してもUSB電源の扇風機(冷風扇)で涼をとる

Amazonで「USB 冷風扇」とかで検索すると海外のノーブランド品が大量に出品されており、国内の大手家電メーカーもほぼ製造してないような製品ジャンルのため、1シーズンごとに買い替えても良いかな…という感覚です。

USB電源なので災害時だけでなく、クーラーの冷風が届きにくい玄関、洗面所、キッチン、トイレといった場所にも設置しやすくなりますね。冷風扇の欠点としては気化熱を利用している関係上、湿度が高い日は効率が低下します。晴天の場合でも連続運転しすぎて湿度が上がった時は適度に換気する事で効率を回復させます。

夏場の室温上昇を軽減してくれる遮熱シート

ペアガラスや内窓、二重窓などが施されている住宅なら夏場の日差しに対する断熱効果が望めますが、そうでない場合は窓から入ってくる熱を優先的に対処する必要があります。

夏の日差しによって室温が上昇するとしても、一体どれくらい影響しているのか?
YKK AP株式会社が建築の温熱環境シミュレーションプログラムによって試算した結果、窓から入ってくる熱は全体の74%に達している事がわかりました

もし窓周辺に余裕があれば直射日光を抑えて日陰を作るサンシェードも良いですね。サンシェードを大きく広げられるスペースが無ければ、スダレのように設置する方法や、窓枠に合わせた小型タイプもあります。

ベランダにヘチマみたいな植物を増えることでも日差しを軽減できますので、ガーデニングに関心が高ければ天然のサンシェードを実現させるのも良いかと思います。

電気自動車や太陽光発電は有効だったか?

結論から書くと、条件付きで有効でした。「条件付き」というのは、被害の出方や設備の仕様によっては必ずしも電力を確保できる訳ではないためです。

自宅の太陽光発電で有効活用できた方は多い

太陽光発電協会(JPEA)の『災害時における太陽光発電の自立運転についての実態調査結果(台風15号)』によれば、”蓄電池を併設しないケースでも約80%が自立運転機能を利用され、停電時に有効に活用できた”とのことでした。

  • 住宅用太陽光発電システムで自立運転機能を活用できる事
  • 台風や浸水被害で設備が損傷していない事

また、パネルの面積も広いメガソーラーが台風被害で破損・炎上してしまう事故もありましたので、家庭用も油断はできず強風で瓦などが太陽光発電の設備に突っ込んで破損したり、浸水被害で設備が水損してしまう可能性はあります。

電気自動車はメーカーによって別途パーツが必要

台風15号による千葉大停電時、自動車メーカーや電力会社は電源車や電気自動車などで被災者支援を行いました。

バッテリーの容量も大きく電気自動車の強みが活かせた一面でもあったのですが、メーカーよって家庭用の電力を取り出すのに必要なパーツがまちまちです。もし、電気自動車を購入予定で防災面も重視するのであれば、必要なパーツや手順、費用面などを確認しておきましょう。

自動車の必要性を感じないし、太陽光発電もつける予定がない。エンジン型の発電機は燃料の備蓄やメンテナンスが手間になりそう…という方にはポータブル電源が備えとしてはバランスが良いと思います。

リチウムイオン電池の大容量化が進み、家電製品も動く時代になりました。
今後、安定性やコストパフォーマンスがさらに改良されたリン酸鉄リチウムイオン電池が採用された製品もでてくると思いますので注目したい製品カテゴリです。