防災・減災ガイド

防災グッズとしてのテープ活用術7選!被災後の少ない資材でも頼れるガムテープの使い方

防災グッスとしてのガムテープ活用術

軽度の補修作業

こちらは当然の用途ですね。ガムテープだけでも補修作業は可能ですが、ダンボールやビニール袋など身の回りにある資材と組み合わせるで活用幅も広がります。

布テープを選ぶ際は「厚み」にも注目してみてください
各社同じ布テープでも、ざっと確認しただけで0.19mm、0.20mm、0.24mm、0.30mm…と厚みにはずいぶん差がありました。

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幅広く・気軽に使えて万能感のある布テープですが、広い面積をカバーしようとしたりすると1ロールくらいすぐなくなってしまいます。再利用も不可能な事が多いので在庫がすぐ尽きないよう備蓄を強化しておきましょう。

目印や救援要請

ガムテープの中には蛍光オレンジのような目立つ色も市販されています。

白地のダンボールや布にガムテープで「SOS」などの文字を書くとして、看板業界の公式(cm単位の距離÷250)を参考に出してみると、100m先からの視認距離を求める場合の文字の大きさは高さ40cmとの事。参考までに商業ビルや学校などでたまに見かける垂れ幕は幅1m前後あります。

もし、飛来しているヘリコプターに向けて地上に書いた文字で連絡を取ろうとする場合、捜索・救助に出動していた陸上自衛隊のヘリコプターから撮影された動画からすると、文字画数が少ない場合で2m×2m程度のサイズが必要になると思われます。

また、迷子防止や注意喚起といったシンプルな目印をつける目的ならば、接着力のあるガムテープではなく、樹木調査や測量現場で用いられる「マーキングテープ」と呼ばれる製品も市販されています。

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長靴の補強

浸水深がある場所での移動や、洪水・土砂災害で泥だらけになる場合に長靴の履き口を養生テープで止める方法です。養生テープはガムテープよりも接着力が低いのですが、服や長靴に糊の跡がつかないため後始末が楽になります。

長靴自体もビニール袋と組み合わせて即席でつくれなくはないですが、靴の外に厚手のビニール袋をかぶせたりすると、グリップが効かずに転倒しやすくなる場合があるのでご注意ください。

窓ガラスの飛散防止

主に台風シーズンに養生テープを貼る方は多いと思いますが、 株式会社コダマガラスが運営されているYouTubeチャンネルにて検証動画が配信されていましたので、貼り付ける前に養生テープの効果について確認いただければと思います。

動画内でも養生テープ部分は飛散防止効果が発揮されてましたが、それ以外の部分だと飛び散っています。

台風シーズンでは瓦が飛んできたり長い角材が飛んできたりするケースもあるので、実際にはさらなる耐衝撃性が求められます。台風が発生させる強風は風速50m/秒を超えることもありますが、そんなレベルだと小さなプラスチックの破片でも壁に突き刺さるような威力をもっています。

台風被害の出方について参考までに、2018年に発生した台風21号の被害を市民が撮影したものをANNがまとめ、YouTubeを通じて配信されていますのでご確認ください。

「飛散防止フィルム貼るほうがいいかな?」とも思ったのですが、家屋によっては網入りガラスになっていて飛散防止フィルムに対応していない窓ガラスもあります。詳しくは 有限会社SCOPEの『フィルム施工の注意事項』ページで起こりうる現象の紹介があります。

窓ガラスの仕様に合わせて、フィルムを貼るのか、ホームセンター等で販売されているプラベニア等と組み合わせて強度を高めるのか予め確認しておきましょう。

応急処置の資材

ケガをした患部にガムテープを直接貼る訳にはいきませんが、 衛生的なハンカチやガーゼと組み合わせて用いることで出血箇所の圧迫・止血が行えます。

こちらは北はりま消防本部の『身近な道具で行う止血と被覆の方法』というページでわかりやすく写真付きで解説しておりますのでご参照ください。

壁面への支持具

避難所で一定期間、身を寄せることになった場合は収納家具などがありませんから、荷物が散らかり気味になります。

ガムテープの接着力を活かして、ダンボールの壁へフック・針金・ヒモなどと共にガムテープで貼り付けたりする事で軽量のものなら吊り下げられる支持具になります。布テープだと重ね貼りに対応しているので切断面を補強したりすると穴をあけても破れにくくできます。

荷物の減量化

例えば着替えなどかさばるものを沢山抱えていて廃棄予定もない場合、よりコンパクトにするために養生テープが使えます。

ポンプを使わない専用の衣類圧縮袋、短めのロープ、マジックテープなどがあればそれで構わないですが、手元にない場合は養生テープが縛るベルト代わりになります。

登山用のリュックにはコンプレッションバンドと呼ばれる結束バンドが標準でついている製品もあるほどで、リュック内の体積を減らしてコンパクトにすれば荷物に振り回されにくくなります(もちろん避難行動に支障がでるような場合は荷物自体を減らすべきですが)

製品の特長を知って備蓄を強化しておこう

持ち運んで対応力を強化

自宅で被災するとは限らないため、アウトドアシーンが多いエリアへ赴く際や、自宅へすぐ戻れないぐらいの距離を通勤されるような方だと防災ポーチに汎用性の高いガムテープがあると便利ではありますが、さすがに手持ちの布テープ1ロール丸ごと持ち歩くには重い&かさばります

布テープの芯を抜いて平たく圧力をかける方法もありますが、ニチバンからコンパルという製品名で小型の10m巻の布テープが販売されています。

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重量も134gと従来品の半分くらいに抑えられていますので、目的地や自宅からの経路などの状況を踏まえて検討してみてください。

使いやすいテープ

布テープや屋外利用も想定されているガムテープだと、重ね貼りにも対応していてテープ自体も丈夫なために強固な固定が見込めますが、仮止め目的の場合は剥がした後に糊がひっついてしまって接着面が汚れます。仮止め目的なら養生テープを使いましょう。

使いにくいテープ

クラフトテープ(紙テープ)やセロハンテープ、OPPテープなどは伸縮性に乏しくて作業性が悪かったり、耐水性や重ね貼りに向かない製品もあるため、テープを普段から扱わない方だと使いにくく感じるかもしれません。

補修作業後は定期チェック

補修向けに設計されていてより強力な接着力と耐候性を持つダクトテープや、漏水をも止めてしまう自己融着テープなどが販売されていますが、補修作業や工作をした後は定期的に強度を保っているかチェックしましょう。あくまで急ごしらえで対応したに過ぎませんので、震災であれば余震、台風や豪雨も被害に遭う時間が長いため不意に補修部分が剥がれてしまう場合があります。