防災・減災ガイド

土砂災害は毎年1,000件発生!土砂災害(特別)警戒区域に住むとどれくらい危険なのか?

毎年1,000件も発生する土砂災害とその原因

国土交通省の広報資料によれば、2020年だけで土砂災害は1,316件発生し、昭和57年~令和1年までの平均値でも年間1,105件となっています。

PDF資料には都道府県別の土砂災害発生件数も掲載されており、令和2年(2020年)は九州の7月豪雨があったため九州エリアが突出した件数になっていますが、ほぼ全国各地で土砂災害が発生しています。

土砂災害が起きやすい原因は何か?

地震や豪雨災害が発生しやすく土砂災害につながりやすい

日本の国土は地球を構成するプレートの境界にあるため地震が頻発していますが、地球規模で見てみると世界で発生したマグニチュード6以上の地震回数のうち実に2割以上も日本が被災しています(内閣府 災害を受けやすい日本の国土)。

また、国土の約7割が山地であるため急傾斜地が多く、古くから台風や大雨もよく発生します。近年では、ほぼ確実に河川氾濫や浸水被害が出るであろう1時間あたり80mmの豪雨件数も増加傾向です。豪雨の発生件数については気象庁のデータ(大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化)からも明確になってきています。

東京都でさえ下水道の基本的な設計として1時間あたりの降雨が50mmで町が作られてきました(東京の都市づくり通史・明治44年に東京市下水道設計計画を変更)。

このように日本の国土の成り立ちとして自然災害を受けやすい日本では、土砂災害も他の災害(地震や水害など)に誘発され、発生しやすくなっています。

時代と共に土砂災害の頻発エリアに近づき過ぎてしまった

自然災害以外では、自治体の危険箇所調査が追いついていなかったり、急激な宅地開発によって土砂災害の危険性が高い山間部まで住宅が立ち並び、結果として、市民が土砂災害に遭いやすい場所へ近づき過ぎてしまった要因もあります。

例えば広島市は平地が少なく6~7割が森林になっており、昭和30~60年にかけて住宅地の需要が急激が高まったため、山を切り開いて宅地開発を進めていき、急斜面付近にも住宅の建築が行われました。当時は現在ほど開発への規制が厳しくなかった背景もあります。

加えて、広島県は水を含むともろく崩れやすい性質をもつ『まさ土』が県土のうち、48%を占める悪条件もわかってきました。

時代が進んで30年以上経過した今、広島県の土砂災害危険箇所数は日本1位の約32,000ヶ所へと至っています(広島県の砂防資料館)。

前述のように日本の国土の約7割は山地なため、広島県に限らず、土砂災害リスクの高い地域は日本各地で見られます。

土砂災害対策の整備工事が難航している

国土交通省の土砂災害危険箇所の整備状況によれば、土砂災害の整備状況(砂防ダムなどの工事)は20%程度にとどまっています。

防災関連の工事は土砂災害だけでなく、火山、地震、津波、台風、豪雨、河川氾濫など多岐にわたる上、自治体のリソース不足も含めて一気に進められないのが現状です。

前述のように土砂災害が全国で年間平均1,000回以上も発生する状況も踏まえると、土砂災害の危険性が高く、かつ、整備工事がまだ進んでいない地域にお住まいの方は他の地域と比べて土砂災害の被害をダイレクトに受けてしまう確率はどうしても上がります。

2000年以降で発生した土砂災害の被害事例

2014年8月 広島市豪雨土砂災害

広島市安佐南区を中心に、大規模な土石流が同時多発的に発生した災害です。ごく狭い範囲に「数百年に1度よりはるかに少ない確率」で発生した記録的な集中豪雨と、新興住宅が密集した住宅街で発生したことが特徴です。

死者77名、全壊133棟、半壊122棟の甚大な被害が発生しました。また、この災害により土砂災害防止法が改正される契機にもなりました。

土砂災害防止法とは、土砂災害の発生するおそれがある区域(土砂災害特別警戒区域、土砂災害警戒区域)を指定し、ソフト対策(警戒避難態勢の整備や開発の制限など)の推進を図るための法律です。この年の改正により、警戒避難の経路の設定や土砂災害警戒情報の発信なども義務付けられました。

2017年7月 九州北部豪雨

福岡県・大分県を中心に、多数のがけ崩れと土石流が発生し20名の死者、2名の行方不明者が出ました。『まさ土』と呼ばれる雨が降ると崩壊しやすい土が広く分布していたため、多くのがけ崩れが発生しました。

さらに、がけ上のたくさんの樹木が土砂とともに流れ出て流木となり、被災地へ大量へ押し寄せました。

流木は橋の脚に詰まってしまうことで川の水がせき止められて洪水につながったり、直接家屋などに流木が衝突することで木造住宅が大破するほどの威力があります。

九州北部豪雨では流木の詰まりと押し寄せた土石流によりJR久大線の橋は橋脚ごと破壊されるほどの被害が出ました。

2018年9月 北海道胆振東部地震

北海道胆振地方中東部で最大震度7の大地震が発生、この非常に強い揺れにより多数のがけ崩れも発生し死者44名、負傷者785名という大きな被害が発生しました。

この強い揺れで厚真町を中心に土石流と土砂崩れあわせて実に227ヶ所も発生(内閣府 平成30年北海道胆振東部地震に係る被害状況等について)。

これほど多くの土砂災害が発生した背景として、公益社団法人 日本地すべり学会の研究報告(※PDF)などによれば

・火山灰など形成されたもろい地盤
・地震直前に降っていた雨による地盤の緩み
・最大震度7にもなる非常に強い揺れ

これらの悪条件が組み合わさったものだとされています。火山灰が堆積して形成された地盤は日本各地に点在しているため、こういった地域では降雨だけでなく地震によっても大規模な土砂災害が発生する可能性があります。

天気予報などで事前にわかる降雨とは違い、地震によって引き起こされる土砂災害は、前兆なしに・瞬間的に・広範囲で被害が出るため、住まいが無事でも避難するための道が塞がれやすく、陸の孤島とならぬよう避難計画の際には注意が必要です。

土砂災害による被害の特徴について

土砂災害とは、大雨や地震などによって崩れてしまった山や崖の土砂が、住宅や道路などに押し寄せてくる自然災害です。

特殊な例として『令和3年7月伊豆山土砂災害』では第三者による盛り土の問題が絡むこととなり、人為的な災害としても大きく報じられました。

土砂災害には「土石流」、「地すべり」、「がけ崩れ」といった具合に大きくわけて3つの災害に分類することができ、それぞれの違いは土砂の移動形態という部分にあります。

土砂災害における3つの分類

土石流とは

水と土が一体となって斜面を流れ下る現象です。日本の特徴的な地形の1つに扇状地がありますが、土石流はまさに扇状地を形成する土砂の流れと同じです。

上流で発生した土石流は下流へ進むにつれて、勢いを増していきます。谷の出口(扇状地の始点)に達すると、進行方向だけでなく横方向にも広がる(扇状に広がる)ため、被害が広範囲に拡大しやすいことが特徴です。また、移動の速度が大きいため、人命や家屋に大きな被害をもたらします。

地すべりとは

地中深いところから土全体がじわりじわりと移動する現象です。

1日数ミリから突然数メートル・・・といった具合に土石流のような移動速度こそ見られませんが、とても大規模な現象で街全体が被害範囲になることがあります。

発生時はその圧倒的な土砂量のためブロック塀くらいでせき止めるような次元ではなく、発生自体を抑え込むような対策工事が必要となります。救いな点としては地すべりの発生確率が高いエリアはある程度限定されているところでしょう。

がけ崩れとは

急傾斜な場所(崖)の土が斜面の下端に滑り落ちる現象を指しています。地震や大雨などをきっかけに狭い範囲で突発的に起こるがけ崩れは、滑り落ちてくるスピードも速くて破壊力もあり、家屋が押しつぶされるような被害が生じることが特徴です

がけ崩れは名前から「崖(がけ)の近く」で起きてると思われるかもしれませんが、山を切り開いて住宅地にしたり、巨大な盛り土の周辺に住宅が立ち並ぶことで都市部でも被害に遭いやすい災害です

日本の国土は平野部が少なく、山の近くでは地価が安く抑えられやすい一方で、土砂災害のリスク評価が不十分なまま住宅が建設されていった時代もあります。近年、地球温暖化による大雨や台風の増加、また大地震の発生リスクの増大が懸念されていることから、これら土砂災害の発生危険性が高まっています。

【被害の特徴1】風水害では死亡要因No.1の危険度

土砂災害は巨大地震ほど一度に広範囲な被災は出にくいにしても、その発生頻度は年間平均で1,000回を超えており、日本全国で毎年被災しています。梅雨を含めた大雨が降りやすい6~10月は特に土砂災害リスクが高まります。

自然災害科学 牛山 素行らの調査『平成30年7月豪雨災害による人的被害の特徴(※PDF)』によれば1999年~2017年に発生した風水害の犠牲者を原因別で分類したところ、土砂は45%でトップ、ついで河川22%、洪水20%と続きました。

なお、ここでの風水害には洪水、河川、土砂、強風、高波、その他の災害関連死が含まれており、地震や火山噴火などは含まれていません。

【被害の特徴2】豪雨や地震発生時に合わせて発生する

土砂災害はそれ単体で突然発生する事は稀です。
これは私たちの日常でも「いきなり山や住宅の斜面が崩れてきた!」といったことを早々見ない点でも実感されると思います。地震による強い揺れや豪雨によって地盤がゆるみ、土砂災害もそれに合わせて発生することがほとんどです。

例えば2020年7月に九州地方を中心に発生した土砂災害は72時間の雨量が観測史上最大を記録しており、2016年の熊本地震では地震動により190箇所で土砂災害が発生しました。

特に2020年7月豪雨では洪水・土石流・がけ崩れなど様々な災害が同時に発生、大雨特別警報も出された熊本・鹿児島県では土砂崩れによる被害を、上記のTBS News 特集動画のように報じられています。

【被害の特徴3】危ない場所が事前にわかる場合もある

実は土砂災害が発生する恐れのあるエリアには土砂災害危険箇所が設定されています

すでに日本全国で約53万箇所の土石流、がけ崩れ、地すべりごとに危険箇所が設定済みで、国土交通省によると、令和2年度(2020年度)に、確認されている全ての危険箇所(約67万箇所)に対する調査が終了し、日本全国に危険範囲が設定されていきます。

土砂災害防止法に基づく基礎調査について ~(中略)~ この度、土砂災害警戒区域にかかる基礎調査が目標通り令和元年度末までに完了しました(完了箇所数:671,921箇所、別紙参照)(※)。基礎調査の結果については各都道府県において公表されています。公表方法は各都道府県のHP等をご確認ください。
土砂災害のリスク情報の見える化に向けて前進!~土砂災害警戒区域に関する基礎調査の実施目標を達成~

また【被害の特徴1】でも紹介した調査資料『平成30年7月豪雨災害による人的被害の特徴(※PDF)』でも犠牲者が発生しているエリアと行政側が土砂災害の危険箇所として指定されているエリアは70~90%が一致しており、事前に土砂災害リスクをある程度把握しやすい事も記されていました。こういったデータからも、危険なエリアを事前に把握することによって土砂災害に遭ってしまう可能性を低くすることができます。

土砂災害の危険箇所についてはお住まいの自治体ホームページや市役所が配布するハザードマップ、広報紙などから確認することができます

土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域の違いについて

土砂災害危険箇所は、旧建設省指導のもと土砂災害のリスクが高い箇所を周知し、被害を防止することを目的として、昭和41年度(1966年度)より調査したものです。法的な義務や制限などは設けられていません。

一方、土砂災害警戒区域は土砂災害防止法により定められており、土地開発の制限や建築物に対する構造に規制(より丈夫な構造を求められる等)の建築物自体の移転勧告など法的な義務や制限が設けられています。

詳しくは国土交通省『土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等について(※PDF)』の資料や、東京都建設局のページ『土砂災害(特別)警戒区域、土砂災害危険箇所、砂防三法指定区域のちがい』をご確認ください。

土砂災害警戒区域は新たに設定される場合もある

地形の変化や地盤の調査・分析技術の発展などにより、法的な義務や制限を受ける土砂災害警戒区域は新たに設定される場合があります

例えば、2019年10月の豪雨で被災した千葉県では1年半かけて新たに約7,000箇所の土砂災害警戒区域を設定しました。

すでに住んでいる方にとっては「今まで安全な場所だったと思ったのに・・・」という驚きも出るでしょうし、土地の価値低下(地価の下落、法的な義務や制限など)を心配する声からも危険箇所の設定はスムーズにいかない事があります。

国土交通省では土砂災害はもちろん、災害リスクの高い地域での不動産取引に対し、そのリスク周知が促されるようになりました(宅地建物取引業法施行規則の改正について)。

自宅や職場は大丈夫?土砂災害リスクの確認方法

ハザードマップを入手する

土砂災害のみならず、地域に合わせた様々な自然災害についてのリスクや避難先を計画した資料としてハザードマップがあります。

国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトへアクセスすることでも確認は可能ですが、通信設備の故障、停電やバッテリー切れなどインターネットに接続できる状態でない状況も想定して、市役所のマガジンラックや危機管理課の担当者さんからパンフレットなどを受け取っておきましょう

ハザードマップには土砂災害のほか、避難先として計画されている場所や、被害想定など地図に細かく書き込まれています。

決して、「近くに山がないのだから、土砂災害なんて起きようがないじゃないか!」とは思わないでください。見渡す限り起伏のない平地ならともかく、宅地開発時に地形や景観が変わっただけで急斜面や崩れやすい地盤がひそんでいる場合があります。

また、前述のように技術の発展や災害の発生をきっかけに土砂災害の危険箇所が新たに設定されることもあります。何年も経過したようなハザードマップしか手元にない場合は、改めて貰いに行って最新のものに更新しましょう。

土砂災害(特別)警戒区域に設定されてないかチェック

どちらも土砂災害防止法に属し、山間部のような土砂災害に遭いやすい地域での宅地開発を抑制したり、危険箇所に建ってしまっている物件の移転を促す目的です。ハザードマップでは主に下記の2種で土砂災害発生の危険度を区分けされている事が多く、詳しくは国土交通省 土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等について(※PDF)をご確認ください。

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)とは

土砂災害警戒区域に指定された場合、その土地や建物を売買する際には重要事項説明を実施する義務が発生します。ただし、土地・建物の所有者には建物や地盤の補強を命じられるような事はありません。

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)とは

土砂災害警戒区域に「特別」という表現が追加され、より土砂災害の危険性が高い地域であることを示しています。こちらは土地・建物の売買は都道府県の許可を必要とする上、建物への構造規制も行われます。

すでに存在する建物の増築・改築であっても土砂災害に耐えうる擁壁(簡素なブロック塀のようなものでなく、主に鉄筋コンクリート製の非常に頑丈な壁のこと)の設置がなければ建築許可が出なかったりします。

なお、土砂災害特別警戒区域内では土砂災害に関連する防災工事や建物移転に掛かる費用について融資や補助が受けられる場合があります。補助は特殊土壌地帯、地震防災対策強化地域、急傾斜地崩壊危険区域・・・など、現場の状況によって細かく適用がなされます。

土砂災害(特別)警戒区域の人々は何すればいいか?

なるべく早く安全な地域へと移り住む・・・。それができれば苦労はしないですが、移り住む目処が立つまでの安全は確保していかねばなりません。

被害の特徴でも触れた『平成30年7月豪雨災害による人的被害の特徴(※PDF)』でも報告されている通り、土砂災害の犠牲者発生場所と土砂災害危険箇所は70~90%の範囲で一致している事がわかっています。

素早い避難行動をどう習慣づけしていけば良いか?

危険な場所に住み続けている以上は、どう防災に取り組もうとも完璧に安全を確保することは困難ですが、せめて大雨など土砂災害の危険性が差し迫ったタイミングだけでも避難行動へ移すことができれば、より命を守りやすくなります。

一方、過去に災害に遭ったことがない人は早めの避難が習慣化ができておらず、避難に対する考え方や行動基準が定まっていないことが多くあります。

単に「早めの避難しよう」と呼びかけるだけでなく、次のような取り組みから始めて災害と防災への捉え方を少しずつ変えていくと良いでしょう

・被災地の記録動画を見る
・復興の邪魔にならない範囲で現場を実際に見る
・ハザードマップの用意など小さな行動から始める

また、早めに避難したから皆、助かることが出来たという詳細な事例も実は国土交通省 砂防部のホームページで公開されていたりします。

このページの『土砂災害警戒避難の好事例集(※PDF)』では、被災当時を時間単位で記録したもので事前避難したタイミング、被災地の環境、災害時のダメージなどが写真や図解付きで記されています

「避難するにしても、なんかいまいちピンと来ない・・・」という方はこれらの資料も参考すると具体的なイメージがつきやすくなると思います。

避難が間に合わない場合はどうすれば良いか?

国土交通省の『土砂災害の特性を考慮した避難の考え方(※PDF)』にも案内されている通り、丈夫な建物の高層階(鉄筋コンクリート造のビルなど)へ移動するか、山側から最も離れた2階以上の部屋に避難するという垂直避難を行ってください

土砂災害で土石流が住宅へ突っ込んできた場合、1階部分は柱や壁ごと破壊され、土砂に埋没してしまうケースが多々あります。

素早い避難行動を行えば身を守れる確率を大きく高められることは確かですが、豪雨被害が出やすい6~10月の間、大雨の予報が出るたびに避難していると危機感が薄れやすくもなり、避難自体が手間になってきたりします。

本来は土砂災害の被害に遭わなかったことを良かったとすべきところですが、空振りが続くとだんだん疑問に感じたり、足腰が不自由だと避難自体も一苦労です。小さな子どもがいるご家庭であれば避難にも準備が掛かることでしょう。

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当サイトの上記記事 『最強の防災』は実現可能?国連防災機関トップが語る自然の脅威を災害にしない心得とは でも触れていますが、最終的にはやはり危険な場所での生活を避ける努力をすることに尽きます。

防災グッズを色々と買い揃えたり、サバイバル術を多少習得したくらいでは木造家屋を押し流すような土石流を食い止めるようなことは出来ないのですから。